ハノイ旧市街徹底解説!旅行者向け現地の楽しみ方【ベトナム】
ベトナム・ハノイ市中心に広がる旧市街はハノイ旅行者にとって大きな見どころの1つです。ハノイ旧市街にはホテル・グルメ・お土産といった観光スポットが満載となります。
そこで、今回はハノイ旧市街の町並みや現地の楽しみ方をまとめてご案内します。
ハノイ旧市街と周辺の場所を確認・アクセス方法
ハノイ旧市街はホアンキエム湖の北部に広がる区画。ホアンキエム湖北部には噴水広場がありますが、そのすぐ北側が旧市街の入口となります。
旧市街は世界遺産ではありませんが、ベトナム政府が指定する歴史保護地区なので、旧市街一帯は他のエリアとは雰囲気がまるで違うのが分かります。
ホアンキエム湖とハノイ旧市街を観光の拠点にしよう
ハノイ旅行者は、滞在中ハノイ旧市街とホアンキエム湖を観光の拠点とするのが良いでしょう。ホアンキエム湖から歩いて回れるハノイ旧市街エリア内であれば、基本は観光エリアとなります。
一方でホアンキエム湖からだと歩くのがしんどくなるハノイ旧市街北部エリアはドンスアン市場はあるものの、それ以外の目立つ見どころがありません。滞在日数に余裕がなく、効率よく市内観光を回りたい人は、ハノイ旧市街南部エリアを中心に観光するのがおすすめです。
ハノイの観光スポット「旧市街」の概要
11世紀から19世紀まで北ベトナムの首都は「タンロン」と呼ばれていたのですが、その城下町の商業の中心地だったのが、この「旧市街」です。当時はこの一帯が一大商業エリアでした。
現在ではベトナム政府が管轄する指定遺産に。そのため、建て替えなどが行われることなく、歴史を感じさせる味わい深い街並みをそのまま今に残しています。
ハノイ旧市街の呼び名「36通り」とは。当時を映すかつての城下町
ハノイ旧市街は別名「36通り」という呼び名もあります。名前の由来は、この辺一帯がかつて銀を売るお店や線香を売るお店、漢方を売るお店など、36の業種の組合によって支えられていたことに依ります。通りは同じ業種の組合ごとに区分けされ、それぞれ組合の名前が道に付けられています。
ちなみにこの「36通り」という名称は、近現代になってから外国人のあいだで呼ばれるようになった名称で、一般的なベトナムの人びとは「旧市街(フォーコー)」と呼んでいます。
そんな情緒豊かな町の中で、観光客だけでなくローカルの人びとの生活の営みを垣間見ることができるのも、このエリアの魅力のひとつです。
観光スポットではありますが、いまでも地元の人たちの生活の息づかいを感じられるエリアとなっているのがハノイ旧市街の特徴と言えるでしょう。
ハノイ旧市街の観光施設で英語は通じる?
ハノイ旧市街の観光において、お店のスタッフは英語が通じるのでしょうか。基本的にベトナム現地人をお客としている日用品店やパパママストアで英語が通じることはあまりありませんが、旅行者にとってもあまり用はないはずです。
一方でハノイ旧市街の中にあるホテル・レストラン・お土産店・スパでは英語を話すスタッフは最低1人くらいはいるものです。お土産店であればドンスアン市場の店主でもカタコトの英語はできるから驚きです。
ちなみにスパに関しては、レセプションマネージャーは流暢な英語を話すことができますが、セラピストは英語を話せません。何かトラブルが起きたときは、マネージャーに訴えるのがいいでしょう。
ハノイ旧市街は旅行者に必要なものがすべて揃っている!
旧市街の中でも観光の中心となるカウゴー通りやマーマイ通り、ディンリエット通りは、お土産からレストラン、宿泊施設、ツアーデスク、旅行代理店まで、旅行者にとって必要な施設・商店がすべて揃っています。
ホテルは一泊2000円以下のゲストハウスから1万円以上の高級ホテルもあります。「東南アジアらしさ」をキーワードにホテルエリアを探しているならば、旧市街はうってつけの滞在エリアとなるでしょう。
旧市街はシクロなどの移動手段もあるのですが、特に目的地がなく単純な観光散策であれば徒歩での移動もおすすめできます。
これといった観光スポットはありませんので、旧市街をあてもなく散策して、気になったお店に手あたり次第入って雑貨を漁ってみる……なんて観光方法もいいかもしれません。もちろん美味しい料理の食べ歩きも期待できます。
雑貨ショッピング:品質の高い製品の選び方と注意点
ハノイ旧市街にはお土産が並ぶ雑貨店も数多く集まっています。ここでお土産を調達する人も多いことでしょう。ハノイ旧市街で雑貨やお菓子・食品土産を選ぶ際は、「品質」に注意してください。陶磁器はヒビ割れていないかどうか、コーヒーは劣化していないか、賞味期限は長く保たれているかどうかなどは基本です。
また、自家製の食品は製造ラベルが貼っていませんが、これは厳密には違法となります。最低でも製造元やメーカーが記載されている商品・製品を購入するのが安全と言えます。
ハノイ旧市街の要所「マーマイ通り(Ma May)」を拠点に歩こう
旅行者にとってのハノイ旧市街中心部は「マーマイ通り(Ma May)」となります。マーマイ通りには主にツアーデスク、ホテル、レストラン、スパ、コンビニ等が立ち並んでいます。また、マーマイ通りから繋がるハンバック通り(Hang Bac)、ハンベー通り(Hang Be)、ルンゴッククエン通り(Luong Ngoc Quyen)通りなども主要の目貫き通りとなります。
旧市街は全体が観光地化されているわけではなく、エリアの端側に行くと途端にローカル度が上がり、旅行者の向けの商店がない古き町並みとなります。
ハノイ旧市街でスパ&マッサージを受けるときの注意点
ハノイ旧市街にはスパやマッサージ店も数多くあります。古き良き町並みが印象的な旧市街で高級リラクゼーションを満喫するのもハノイ旅行の醍醐味ですが、注意点もあります。
日本の観光情報サイトやガイドブックで紹介しているようなお店であれば問題ないのですが、腕を掴んで強引に客引きをしていたり、1階ではなく2階以降にお店があり、店内に入らないと内部の様子が分からない安マッサージ店はあまりおすすめできません。
安マッサージ店ではスリが多発しています。マッサージを受けてうつぶせになっている間に別のスタッフが脱いだズボンやバッグから財布を盗みます。特に前払いと言われたら、財布が盗まれたことを知られないようにするための可能性が高いいので要注意。ベトナムでは基本的に後払いです。
何よりも安マッサージ店は窓も冷房もないじめじめとした狭い部屋でおざなりのマッサージを受けるのが常となるので、どんなに安くともおすすめはできません。
日本人旅行者向けの人気スパもハノイ旧市街にたくさんある!
日本人旅行者の中には高級スパパッケージで贅沢リラクゼーションを目的にしている人も多くいるはずですが、基本的にスパ好き女子の夢を実現してくれるようなスパは、ここハノイ旧市街内に集まっています。ハノイ旧市街は世界中の旅行者が集まる観光のメッカとなるので、高級スパを利用するときは必ず予約してから向かうようにしてください。
ハノイ旧市街のホテルエリア&事情。旅行者におすすめのホテルとは?
ハノイ旅行者にとってのホテルエリアは、大きく分けてホアンキエム湖周辺エリアとハノイ旧市街エリア、タイ湖エリアの3つがあります。
ホアンキエム湖周辺とタイ湖エリアは5つ星の高級ホテルが建ち並び、ハノイ旧市街エリアはバックパッカー向けのミニホテルから4つ星相当のホテルが集まっています。旧市街のホテルは比較的若年層向けとなりますが、4つ星相当のホテルであれば中高年世代でも十分満足することができます。
ちなみにハノイ旧市街には「ラ・シエスタホテル」が有名です。4つ星相当のブティックホテルとなり、旧市街を中心に複数のブランドホテルを展開しています。
ハノイ旧市街で買えるおすすめのお土産は何?
ハノイ旧市街にはお土産になりそうな雑貨店や日用品店も数多くあります。アパレル店はベトナム人向けのファッションとなりますが、もし気に入ったのがあれば自分用に買って行くのもいいでしょう。
また、マーマイ通りやカウゴー通りといったトラベルストリートには、旅行者向けにベトナム雑貨や食品類を売る雑貨店も数多く見かけます。
- アクセサリーや小物などリーズナブルな服飾雑貨
- ナッツ・乾物・コーヒー豆・蜂蜜といったベトナムで有名な名物お菓子
- バッチャン焼きなど伝統陶磁器・木彫り
- アオザイ(既製品からオーダーメイドまで可能)
などを主に買うことができます。注意点としては、バッチャン焼きやお菓子類はお土産にはおすすめできないことです。バッチャン焼きは高価な陶磁器のため偽物が多く出回っており、旅行者では判断ができません。
また、コーヒー豆や蜂蜜は自然食品となりますが、旧市街のお店はどこも品質管理がされていないので、少々口に入れるのは不安があります。安物雑貨やアオザイなどは良いのですが、他人に贈るお土産はしっかりとしたショップで買うのがおすすめです。
ハノイ旧市街で「ベトナムTシャツ」を買う際のポイントとは
ベトナムを象徴するイラストがプリントされている「ベトナムTシャツ(通称「ベトT」)」は、日本人旅行者に人気のお土産の1つでもあります。
ハノイ旧市街の雑貨店やドンスアン市場に行けばたくさんのベトナムTシャツを買うことができますが、以下の注意点もあります。
- サイズは大きめを買う
ベトナム人の体型は男性女性ともに日本人よりも小柄なので、同じMサイズでもベトナムで買うTシャツは小さめとなります。ワンサイズ大きめを選ぶのがおすすめです。 - 洗濯するときは注意が必要
旧市街で数百円で買えるような安物のベトナムTシャツは、洗濯機で洗うと数回で色落ちしてしまいます。最悪なのが一緒に洗った衣類に色がついてしまうこと。できれば手洗いがおすすめです。 - 敏感肌の人にベトナムTシャツのお土産はおすすめしない
安物のベトナムTシャツには洗濯表示ラベルも品質表示ラベルもありません。どんな粗悪な化学薬品が使われているか分かりませんので、敏感肌の人の着用はおすすめしません。
ローカル食堂で楽しむベトナムグルメは格別!
ハノイ旧市街には旅行者向けのお店がたくさんあると思えば、その一方で現地のベトナム人で活気のあるローカル食堂も簡単に見つけることができます。
郷愁漂うアジアンな雰囲気の中で楽しむベトナムグルメは格別のもの。普段こういった食堂は現地人が足繁く通うお店であるものの、一部店舗はトリップアドバイザーなどでも評価が高く紹介されていて、外国人旅行者の拠り所となっているところもあります。衛生面に不安はあるかもしれませんが、滞在中一度は旧市街で食堂飯を体験してみてください。
はじめはその輪のなかに入っていくのは勇気がいることかもしれません。けれども、日本ではまず体験できない非現実的な時間が待っています。是非チャレンジしてみてください。
トリップアドバイザー高評価!旅行者向け高級レストランもハノイ旧市街に多い!
ハノイ旧市街にはトリップアドバイザーや日本のトラベルガイドブックに掲載されている高級レストランも数多くあります。
高級レストランは1人予算2000円~5000円となり、ベトナム名物やフレンチレストランを楽しむことができます。観光エリアとなるので予約は特に不要ですが、大人数で行く場合は事前に電話してテーブル席を確保してもらった方が良いです。
ハノイ2大マーケットのひとつ「ドンスアン市場」も旧市街内にある
ハノイ旧市街北部には、ハノイ2大市場のひとつ「ドンスアン市場」があります。ハノイ市街地ではもっとも大きな敷地面積を誇る屋内市場です。
ドンスアン市場は観光スポットでもありますが、現地人の台所でもあるため、朝から夜まで多くの地元の人たちが買い物に訪れます。
ドンスアン市場では観光客に人気のお土産店も多いですし、ベトナムのローカルフードが楽しめる食堂エリアもあります。ハノイの庶民の生活感や活気を感じることができる観光スポットとして、是非訪れてみてください。
日本でも有名になった「エッグコーヒー」はハノイ旧市街発祥!
数年前に日本でもメディアに取り上げられた「エッグコーヒー」。フランス統治時代に高価なミルクの代用として卵が使われたのが歴史の最初。クリーミーな味わいが特徴のエッグコーヒーは、ここハノイ旧市街にあるカフェが発祥となります。
最初にエッグコーヒーを出したと言われる「ザン・カフェ」はいまでもありますが、ハノイ旧市街の多くのカフェで同じ味のエッグコーヒーを飲むことができるようになっています。こちらも旅行者なら押さえてほしいグルメの1つです。
旧市街ではハノイ最大規模の「ナイトマーケット」が楽しめる
旧市街はナイトライフも充実したエリア。夜のターヒエン通りとその周辺にはバレストランやバーが夜遅くまで営業しているほか、路上にもテーブルイスが並んでご覧のような賑わいに。お酒が好きな方はもちろん、苦手な方も雰囲気だけでも楽しむために訪れてみてください。
ターヒエン通りのお店は毎夜営業していますが、ハノイ滞在が週末の金曜~日曜にかかるのであれば、是非「ナイトマーケット」を歩いてみてください。
ハノイ市内最大規模を誇る週末マーケットで、噴水傍の入口から北部ドンスアン市場まで数百のお店が一直線に並んでいます。
マーケットが開催されているメインエリアは、ハンダオ通りからドンスアン市場までの一本道。所狭しとお店が立ち並んでいて圧巻です。とても活気があって、ただ見て回るだけでも楽しめるマーケットとなっています。
旧市街はハノイの市内観光で最大の観光エリアに
古き良きベトナムの情緒豊かな町並みが素敵な観光エリア「旧市街」。レトロな街並みの素晴らしいのはもちろんのこと、宿泊する場所からツアーへの申し込み、美味しいベトナム料理やお土産ものまで揃うという、まさに至れり尽くせりのエリアです。
ハノイ観光のさいには、ぜひ予定に入れてみてください。きっと充実した時間を過ごすことができること思います。
DATA
ハノイ旧市街
アクセス:ホアンキエム湖の北、ハンコアイ通りからドンスアン市場の裏手くらいまで