ベトナムの治安を解説。旅行者が絶対必要なトラブル回避術

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ベトナムはアジアの中でも治安が良好と言われていますが、それでも旅行者に絶対覚えておいてほしいトラブル内容や回避術などがあります。ここでは初心者向けに紹介します。

目次

    ベトナムの都市治安。ホーチミン・ハノイ・ダナン現地事情

    ベトナムの都市治安。ホーチミン・ハノイ・ダナン現地事情

    ベトナムを訪れる日本人旅行者数はコロナ以前までは約90万人。これは日本人の旅先世界5位となる人気ぶりで、東南アジアではタイに続く2位という立ち位置です。

    そして、日本人旅行者のほとんどは北部ハノイ・中部ダナン・南部ホーチミンのいずれかの都市に訪れます。では、以下ではこの3都市の現地の治安状況を軽く解説します。

    ベトナム北部ハノイはベトナムの首都。治安も概ね良好

    北部ハノイはベトナムの首都。治安も概ね良好

    北部ハノイはベトナムの首都となり政府のお膝元。そのためか治安はとりわけ良好で、観光エリアのホアンキエム湖、旧市街、タイ湖などは朝から夜遅くまで多くの旅行者で賑わいます。

    ただし旧市街は夜になると酔っ払いが増えますので、外套のないエリアには近寄らないといった対策は必要です。

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    ベトナム中部ダナンの治安事情。ビーチリゾート地は毎日平和?

    ベトナム中部ダナンの治安事情。ビーチリゾート地は毎日平和?

    ベトナム中部ダナンは2010年以降日本人旅行者に人気となった最新の観光地です。ビーチリゾート地として人気を博していますが、こちらも治安は平和そのもの。ハノイやホーチミンと比べてバイクの数も少なく、また遊歩道が整備されているので子供連れの家族も安心して歩くことができます。タクシーのぼったくりも少ないのもポイントです。

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    ベトナム南部ホーチミンの治安事情。商業の町はやはり治安は悪い?

    ベトナム南部ホーチミンの治安事情。商業の町はやはり治安は悪い?

    ベトナム南部ホーチミンは日本人女性に人気の観光都市であり、ベトナム最大の商業都市でもあります。地方田舎出身の人々が数多く出稼ぎにやってくるため、年々貧富の差が大きくなっていることから治安も少し危惧されます。

    ただし凶悪犯罪はほとんどなく、旅行者の観光エリアであれば女性の夜歩きも普通にできます。

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    ベトナムの一人旅は安全?東南アジア旅行の治安事情と注意点

    ベトナムの一人旅は安全?東南アジア旅行の注意点

    新型コロナ以降は一人旅のベトナム旅行者が増加した印象を受けます。円安や航空券価格の値上がりなどで同行者と意見の折り合いがなかなかつかないのかもしれません。旅行者の中にはハノイ・ダナン・ホーチミン3都市を回る人もいますし、ホーチミンを拠点にメコンデルタの田舎都市を周遊するバックパッカーの女性も見受けられます。

    ベトナムはもともと一人旅でも安全な国として旅行ガイドブックや観光サイトでも紹介されており、どこの都市へ訪れても欧米人・アジア人旅行者を見かけます。普通に観光している分には凶悪事件に巻き込まれることはありませんが、ひったくりやスリといった軽犯罪には気を付けなければなりませんし、現地で知り合った人には警戒しなければなりません。

    ベトナム主要都市に共通する危険エリアとは?見分け方

    ベトナム主要都市に共通する危険エリアとは?見分け方

    日本人が訪れるベトナム主要都市には「旅慣れた人でも行くべきではない危険エリア」が存在します。その多くは共通した条件となるので、日本人旅行者は以下に該当する地域・エリアに行く際は細心の注意を払うようにしてください。

    1.川沿い・倉庫・工場エリアは治安最悪!絶対近寄らないで

    ダナンにはあまり見かけませんが、ハノイのローカルエリアやホーチミンのサイゴン川沿い等は水上生活者が多く、また閉鎖した工場・倉庫などでドラッグをやっていたり、不良のたまり場になっているケースがよくあります。観光スポットでないものの、旅慣れた旅行者が興味本位で行ったりすることがありますが現地人も立ち寄らない危険エリアです。

    2.多国籍・多人種が行き交うバックパッカーエリア

    ハノイ・ダナン・ホーチミンともに外国人に人気の都市であるため、町の中心部にはゲストハウスや安マッサージ、パブなどが建ち並ぶバックパッカーエリアが存在します。しかし、多国籍・多人種が集まるエリアは往々にして治安が悪くなります。喧嘩、違法賭博、売春、ドラッグなどが蔓延しているので、観光するだけならかまいませんが、そこで知り合う人との深入りは避けるようにしてください。

    3.人の気配がない場所/外套がない暗い通り

    これはベトナムに関わらず日本を含むどこであっても共通しているかもしれませんが、人の気配がない場所や外套が少なく当たりが薄闇に染まっている通りは、やはり不良や犯罪者が要る可能性が高いため避けるのがおすすめです。日本人が滞在する旅行エリアにはこのような場所はほとんどありませんが、ローカルエリアを散策する際は注意が必要。できれば陽が高いうちに観光を済ませてください。

    ベトナムの治安は良いが犯罪も!スリ&ひったくりの被害事例と解決策

    ベトナムの治安は良いけど犯罪もある!スリ&ひったくりの事例

    上述したようにベトナムの治安はどこの都市も比較的良好です。しかし、東南アジアのような発展途上国では、スリやひったくりが日本よりも多発傾向にあることには注意が必要です。

    そこで、以下ではスリとひったくりで旅行者が実際に被害が出た事例を紹介します。

    ベトナムの治安は良いがスリは本当に多い!

    ベトナムでは都市・エリアに関わらずスリは本当に多く存在します。特に市場やナイトマーケット、観光施設の人込みなどは要注意です。

    女性はトートバッグを持つことが多いですが、ファスナーが付いていないものは手の入れられてしまうとすぐに盗まれてしまいます。

    男性はズボンのバックポケットに財布を入れがちですが、これはベトナムでは「盗んでください」と言っているようなもの。実際にやられると分かりますが、スリをされてもまったく気づきません。

    【解決策】
    トートバッグはファスナーがあればまだ安全ですが、できれば持ち歩くこと自体避けるのがおすすめです。ひったくり防止にもなります。

    男性は紙幣を横のポケットに突っ込んで持ち歩くか、ポシェットやポーチに財布をしまい、さらに服の下に隠すとより良いでしょう。

    ベトナムのひったくりはバイクでやられる!怪我を負うケースも

    ベトナムではスリと同じくらいひったくりが多発しており、ベトナム人もしばしば被害に遭います。手口としては二人乗りのバイクが後ろから現れ、バッグやポーチ、スマホを奪い去ってそのまま逃走すると言うものです。

    ポーチは紐が千切れますが、革バッグやチェーンはバイクに引きずられてしまい大怪我を負う事例もあります。

    【解決策】
    ブランドバッグやiPhoneなどは特に狙われやすいので、持ち歩かないようにするのが一番です。また、スマホを取り出すときは辺りを確認しつつ、道路側ではなく歩道側(右側)で取り出すようにしましょう。

    ベトナム観光客を狙ったぼったくり&詐欺トラブルと回避方法

    観光客を狙ったぼったくり&詐欺トラブルと回避方法

    多くの日本人が想像している通り、ベトナムのお店では外国人を狙ったぼったくりや詐欺も見受けられます。

    ぼったくりを回避するためには事前に商品の相場を知っておく必要があります。また、食堂や一部レストラン、屋台ではメニューがなく料金は質問しなければ分からないところもあるので、これらのお店はベトナム人でもひっかかります。

    特にシーフードは時価となるので、表示料金が一皿なのか、グラムなのか、キロ単位なのかはスタッフに必ず聞くようにしましょう。

    詐欺で言うと、普通の陶器をバッチャン焼きと言って高額で販売していたり、そこら辺のコーヒー豆をジャコウネココーヒー豆と販売しているお店もあります。いずれも素人では判断できませんので、これらの商品をお土産に買いたい場合は、市場でなくしっかりとしたお土産店で買うようにしてください。

    ベトナムはタクシーの治安が悪い!白タクと料金メーターに注意

    ベトナムはタクシーの治安が悪い!白タクと料金メーターに注意

    ベトナムはタクシーに乗るときも注意が必要です。無免許の白タクはいまだに多く、また、大手タクシー会社のロゴを貼っているためぱっと見では分からないことがあります。間違って乗車してしまうと、改造された料金メーターのためものすごい勢いで料金が上がっていきます。

    また、大手タクシー会社でも悪質なドライバーにあたってしまうと、遠回りされたりチップを要求されたりと料金が高くつくこともあります。

    【解決策】
    最近はGrabといった配車アプリがベトナム主要都市で浸透しています。配車アプリを利用すれば、スマホ画面にドライバーの情報やマップのルート、支払い料金が表示されるのでぼったくりや遠回りのトラブルに遭う心配はありません。

    ただし配車アプリはネット環境が必要なので、屋外でもネットに繫げられるようにポケットWiFiをレンタルしておくのがおすすめです。

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    まとめ:ベトナムの治安は悪くない。ただし危険な行為とエリアは避けるべき

    今回はベトナムの具体的な治安状況について解説しました。ベトナムの治安は他のアジアの国と比較しても良好と言えますが、それでもスリやひったくりといった金銭犯罪は多発しますし、どの都市にも近づかない方がいい危険エリアがあります。旅行者は自分から危険な場所に飛び込むことのないよう、安心・安全の旅行をモットーにベトナム観光を楽しんでください。

    Writer/この記事を書いた人

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    古川 悠紀
    トラベルライター

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    大学卒業後、日本で販売店営業、外資(米国)メーカー勤務を経て2011年にベトナムのホーチミンに移住。トラベルライターとして東南アジア各国を周遊・居住し旅行生活経済の記事を請け負う。実績にAll About、阪急交通社、自著「ベトナムとビジネスをするための鉄則 55」、寄稿「トリコガイドベトナム(アルク出版)」、「複住スタイル(英和出版)」、下川裕治著/編に記事の寄稿等がある。