ホーチミンの治安を解説。旅行エリアと危険・トラブル内容も紹介
ベトナムのホーチミンは治安が良い都市として知られていますが、旅行者が注意すべき軽犯罪は多発しています。ここでは市内旅行エリアの危険エリアやトラブルを紹介します。
ベトナムのホーチミン市観光エリア周辺は安全?現地の治安は良好
ベトナム南部ホーチミン市は、年間40万人以上の日本人旅行者が訪れるベトナム最大の商業都市です。東南アジアと聞くと漠然と治安が悪いイメージがあるかもしれませんが、ホーチミンのような都会は公安警察がしっかり機能しており、また居住している人々の所得も年々上がっているため、凶悪事件や発砲事件はほとんどありません。
特にホーチミン旅行者が滞在する旅行エリアは外国人が多く行き交い、ローカルエリアとはまた異なる町並みとなるため、旅行者は安心して町観光を楽しむことができるはずです。
ホーチミン市内の女性一人旅&女子旅は危険?治安状況を説明
よく質問されるのが、
「ホーチミン旅行を女一人旅したいけど、治安は大丈夫?」
「女子旅でホーチミン旅行を計画しているけど、夜歩きできる?」
というものです。結論から言うと、女性一人旅や女子旅は問題ありません。実際に町を歩いてみると分かるのですが、ホーチミン市内中心は夜遅くまで営業しているお店が多く外套も少なくありません。特に1区内は夜遅くに歩くベトナム人女性や旅行者も多くいます。
もちろん「見ず知らずの男性の誘いにはのらない」、「お店や観光地で知り合った片言の日本語をしゃべるベトナム人・外国人は警戒する」といった最低限の防衛策は必要です。
ホーチミン市内中心に「スラム街」はある?地域:4区・7区・8区
ホーチミン及びベトナムは全国的に治安は比較的良好となります。しかし、貧富の差が顕著に表れるホーチミン市内郊外では、一部でスラム化しているエリアがあるので注意しなければなりません。
具体的なエリアは「4区・7区・8区」となります。いずれも近年は近代的なマンションやショッピングセンターが立ち並ぶようになり、一昔前と比べると見違えるほど治安はよくなりましたが、それでも川沿いや工場区周辺は夜になると外套や人の気配がなくなるため、ドラッグの売買や違法ギャンブルがいまでも蔓延していると言われています。ベトナム人も夜は近寄ることはないので、旅行者は度胸試しなどで行くことはないようにしましょう。
ホーチミン市「チョロン/中華街」の治安は悪い?人通りがない場所は歩かない!
ホーチミン市西方にある「チョロン」はベトナム最大の中華街です。行政地区としては5区と6区に跨るエリアを指し、チョロンは「大きな市場」という意味を持つ呼称です。
旅行ガイドブックにも必ず掲載されている観光地でもあり、数百の問屋が並ぶ中心エリアは朝から夕方まで活気に満ちています。
その一方で雑多な人込みを狙ったスリやひったくりも少なくありません。特に日本人旅行者は他国にはない独特なファッションをしている人が多いため目立つので、標的にされやすいです。
チョロンは午前観光がおすすめ。夜は近寄らないように
チョロン観光を希望する人はできるだけ午前中に回り、お昼過ぎにはホーチミン市内中心に戻ってくるようにしましょう。午後は蒸し暑くなるので歩き回るのは大変ですし、夜は問屋が閉店したあとは驚くように静まり返り、外套もほとんどありません。女性だけではなく男性もチョロンの夜歩きは推奨しません。
ホーチミンで治安が悪いエリア「ブイビエン通り/バックパッカーエリア」
ホーチミン市内中心に位置し、ベンタイン市場から徒歩10分で行ける「ブイビエン通り」は、東南アジアを代表する一大バックパッカーエリアとなります。ブイビエン通り、ファングーラオ通り、デタム通りといった目貫き通りで構成されるエリアで、日中は人は少ないですが、夜になるとご覧のように数多くの旅行者とベトナム人で深夜まで盛り上がります。
日本では体験できない熱気のため、多くの日本人旅行者が立ち寄る観光エリアでもありますが、多国籍・多人種が集まる場所は往々にして治安が悪くなることも覚えておいてください。ドラック、ギャンブル、売春などは昔からまかり通っているので、危ない遊びにはついていかないようにしてください。
ホーチミンの旅行エリアは治安は良いが「ひったくり/スリ」は要注意
ホーチミンは治安が良く凶悪犯罪件数は多くありません。しかし、他のアジアの国と同様に「ひったくり」と「スリ」には気を付けなければなりません。
■ひったくりの手口
ひったくりはバイクに乗った二人組で現れ、後ろからバッグやスマホを奪い去ります。トートバッグは紐が千切れないとバイクに引きずられるリスクもあるので、町観光で持ち歩くのはあまりおすすめできません。
治安の良いホーチミンで犯罪に巻き込まれないためのトラブル対策
ホーチミン旅行者は観光中にひったくり・スリ・ぼったくりといった軽犯罪に巻き込まれる可能性があります。いずれも金銭が絡むトラブルなので、必ず以下のトラブル対策を知っておきましょう。
ひったくりのトラブル対策は「持ち歩かない・取り出さない」
上述したように、ベトナムにおけるひったくりはバイクを使った犯行となるので、追いかけて捕まえることはできません。そのため、ひったくりのターゲットにならないよう、
- トートバッグは持ち歩かない
- 高級ブランドのバッグやポーチを持ち歩かない
- スマホを無暗に取り出さない
- 財布を道路上で取り出さない
といった対策が有効です。
スリのトラブル対策は「財布をバックポケットに入れない」
一方で市場や歩行者天国のような人込みではスリのトラブルが懸念されます。スリの対策は「財布をバックポケットに入れない」ことと「ファスナー付きのバッグに入れる」ことです。
特に男性はジーンズの後ろのポケットに財布を入れてしまいがちですが、これは盗まれても気づきにくいのでやめましょう。ちなみにベトナム人は横のポケットに紙幣を突っ込んでいます。こちらの方が手を入れられずらいですし、すぐに気付くことができます。また、現金は複数の財布に小分けすることもリスク対策として有効です。
ホーチミン観光でバイクタクシーのぼったくり回避方法
ベトナムはバイクタクシーは完全なフリーランス(個人商売)なので、やはり旅行者を狙ったぼったくりドライバーも少なくなく、いまだに時折旅行者と喧嘩している光景を目にします。
ぼったくり方法としては、「前払いで払わせて、降車後にも「まだ貰ってない」と請求する」、「思った以上に遠かったからチップをくれ」などが挙げられます。いずれも後払いで毅然とした態度で支払えば、相手もそれ以上突っかかってくることはありません。
もしバイクタクシーを利用したいのであれば、近年流行っている「バイクツアー」に参加するのがおすすめです。
バイクタクシーを辞めてGrabでの移動もおすすめ
近年はGrabのような配車アプリが浸透しているので、個人商売のバイクタクシーの数はめっきり減っています。Grab(配車アプリ)であれば道のりや料金はスマホに表示されるためぼったくりの心配はありません。また、Grabは東南アジアで普及しているので、他の国に旅行したときも使えます。便利なので使い方を知っておくといいでしょう(ネット環境は必要ですが)。
レストランより食堂の治安が悪い!ぼったくり内容と対策
レストランはメニューに料金が表示されていますが、海鮮は時価となります。表示価格がグラムなのかキロなのかはしっかりと確認し、不安ならば時価のメニューは避けるのが無難です。
また、食堂はメニューがないことも多く、たまにベトナム人も引っかかります。できれば注文する前に値段を聞いておくと安心できます。
まとめ:ホーチミンの治安を学んで安全・安心できる旅行計画を立てよう
ホーチミンの治安は良好ですが、やはりぼったくり含めた金銭トラブルはいまだに多発しています。そのため、これからベトナムのホーチミン旅行を検討している人は、上記で紹介したトラブル内容と対策を学習して、犯罪に巻き込まれないよう計画して観光に臨むようにしてください。
せっかくの海外旅行。たった一度の失敗で残念な旅行になってしまうので、くれぐれも安全な旅路をおくってください。