ベトナム旅行者向け現地の衛生事情~安全な海外渡航
初めてのベトナム旅行者や東南アジア旅行に慣れていない人は、「トイレで紙は流せるのか」、「食堂や屋台の料理はお腹を壊さないのか」、「ホテルの水道水は飲めるのか?」などベトナム現地の衛生面が気になるところです。
そこで、ここでは素朴ながらも絶対に知っておかなければならない「ベトナム旅行者に伝えたい現地の衛生事情」をお届けします。
ベトナムの「水道水」の衛生事情:ホテルでも飲むのは禁止
まず最初にお伝えしなければならないのが、「ベトナムでは水道水を飲むことはできない」というもの。これはベトナム人であっても飲みません。ベトナムの水道インフラはまだ浄水技術が発展していなく、都市部でもいまだ井戸水を引いているのも普通なことから、水道水はどこであっても飲むことはできません。
ハノイやホーチミンの都心の5つ星ホテルの水は飲める?
水道水が飲めないのは、5つ星の高級ホテルであっても水道設備は同じです。「高級ホテルだから大丈夫でしょ」と高を括って口にしてしまうと、あとでお腹を壊すことにもなりかねません。
ただし、客室で飲む場合は多くのホテルでアメニティとして電気ケトルが置いてあります。75度以上1分間沸騰させることによって水道水に含まれる大腸菌を死滅させることができるので、それであれば飲むことができます。
ベトナムでは衛生に配慮して食事中もミネラルウォーターを常用しよう
ベトナム旅行中で水が必要となったときは、必ずミネラルウォーターを常用するようにしましょう。コンビニで500mlで30円程度で売っていますので、大量に買ってホテルのミニバーで管理して、必ず1本か2本は外出用のバッグに入れておきましょう。
また、初めての東南アジア旅行、ベトナム旅行だという方であれば、さらに安心を得るためにうがいや歯磨きでもミネラルウォーターを使うのもいいでしょう。とにかく口に入れるものはミネラルウォーターを使うと考えてください。
ベトナムのトイレの衛生事情は劣悪?紙は流せるかどうか
ベトナム現地の水事情について知っておきたいのは、飲料水だけではありません。特に女性旅行者は非常に気になっていることかと思いますが、「トイレ事情」も知りたいところですね。
東南アジアのトイレは汚い、衛生がひどいというアナログ情報はあるかと思いますが、実際ベトナムにおいても、それは半分正解。
トイレットペーパーの紙は流せるかどうか
カフェやレストラン、中級レベルのホテルであってもトイレの衛生事情はそれほどよくはありません。便座は壊れていたり、そもそもないこともありますし、使用済みの紙を流したら詰まってしまうこともあります。
もし便器の傍に小さなゴミ箱があったら、それは使用済みの紙をそこに捨てるという意味ととらえてください。逆にゴミ箱がなければ、トイレに流してもらって構いません。
女性必見!ベトナム市内で衛生上清潔なトイレがある場所
ベトナムの市内観光中、どうしてもトイレに行きたくなったらどうしましょう。まさかその都度宿泊ホテルに戻るわけにはいきませんね。また、日本ではコンビニで気軽にトイレを借りることができますが、ベトナムのコンビニでトイレを使うことができるのは、広いイートインスペースを設けている一部の店舗のみとなります。
スーパーマーケット&ショッピングセンターのトイレ
コープマートのような地元密着型のスーパーマーケットのトイレは正直衛生面は酷いです。便座やトイレットペーパーがないのは普通ですし、場合によっては鍵が壊れていることもあります。一方、清潔感漂うショッピングセンターやデパートのトイレは衛生管理が行き届いているので、心配なく使うことができます。
カフェ&レストラン
町郊外の小さなカフェやレストランのトイレは、やはり清掃も衛生も行き届いていません。しかしながら、都心部の外国人旅行客で賑わっているようなカフェ・レストランのトイレは清潔ですので、女性でも利用することができます。ただし、トイレットペーパーはない可能性もあるので、ポケットティッシュは多めにバッグに入れておきましょう。また、紙をトイレに流せるかどうかはお店によって異なります。
中級以上のホテル
3つ星から5つ星の中級および高級ホテルであれば、トイレの衛生面は申し分ありませんし、紙も流すことができます。ハノイでもダナンでもホーチミンであっても、市内観光エリアには多くのホテルがあるので、グランドフロアに設置されているトイレを借りることができます。
ベトナム旅行者向け「レストラン・食堂・屋台」の衛生状態
最後にご紹介するのは、レストランや食堂、屋台の衛生事情です。旅行者であれば、衛生の行き届いていない料理を口にして、お腹を壊すことは避けたいところですね。特に海外旅行に慣れていない旅行者は、すぐにお腹を壊してしまいがちです。
実は8割以上の腹痛は単なる「食べ過ぎ」と「胃腸への刺激」
ベトナム料理を食べてお腹を壊したときに、一番危惧しなければならないのが「感染症」です。「A型肝炎」、「アメーバ赤痢」といった感染症ウイルスは生の野菜や、中まできちんと火が通っていない食べ物で発症する可能性があります。
しかし、これらのウイルスに感染する確率はそれほど高くありませんし、85度以上の熱で2分間熱していれば、ウイルスは死滅します。
レストランなどで料理を食べたあとに起こす腹痛の大部分は、「食べ過ぎ」と普段食べなれていない食べ物を摂取したことによる「胃腸の刺激」が原因と考えられています。
食堂や屋台の料理は旅行者は食べても大丈夫か
食堂や屋台で大衆料理を食べるのも、ベトナム旅行の醍醐味ではないでしょうか。しかし、路上で食べる屋台料理や、きちんと洗っているかどうかも分からない皿に盛った料理を食べるのは、いささか不安ですね。
基本火が通っている食べ物であれば、お腹を壊す心配はそれほどありません。気を付けたいのは生野菜です。サラダなどの生野菜を洗うときは水道水で洗っているので、その水滴が野菜に付着したままであれば、その生水が原因でお腹を壊すことがあります。しかし、それは5つ星ホテルのレストランや、高級レストランであっても同じことが言えるので、運の要素が強いといえます。あとは、「ここの食堂は危なそう……」という旅行者の勘も大切にしましょう。
ベトナム旅行では衛生事情をしっかりと把握するのが腹痛を避けるコツ
水の衛生事情はご理解いただけましたでしょうか。ミネラルウォーターは市内市外問わず、スーパー、コンビニ、パパママストア、屋台など、どこでも買うことができます。観光で外出する際は、必ず水を携帯するようにしましょう。また、衛生の良いトイレの場所を把握することは、有意義な旅行に繋がる大きなポイントとなります。