ベトナムの電気事情。電圧・プラグ・コンセント・電源
ベトナム旅行で家電製品を持っていこうとする旅行者は、まずはベトナムの電気事情を知る必要があります。もし何も知らないで使いたい家電をやみくもに持っていくと、「コンセントの穴が違くてプラグが刺さらない」、「スイッチ入れても全然動かない」といったトラブルにあうかもしれません。また、動かないだけならまだしも、最悪ショートしてしまい、その家電製品は二度と使い物にならなくなってしまうこともあります。
今回はベトナムの基本情報として必ず押さえておきたい、電圧、プラグ、コンセントといった電源事情をお届けします。
ベトナムの電圧は220~240V|日本と異なる高い電圧
ベトナムの電圧は日本の約2倍にあたる220〜240Vです。日本製の家電をそのまま使うと壊れる危険性が高いため、事前の確認と準備が大切です。
日本の家電が使えない理由
現地のコンセントに日本の家電を挿した瞬間、火花が散り、黒焦げになってしまった……そんな声をよく耳にします。これは日本の家電が100V前提で設計されているため、過剰な電圧で内部が破損してしまうからです。特に熱を発するドライヤーやアイロンは危険度が高く、一瞬で壊れてしまいます。
海外対応家電かどうかの見分け方
まずは手持ちの家電のラベルを確認しましょう。「AC100-240V」と記載されていれば、ベトナムの電圧でも問題なく使えます。スマホやノートパソコンの充電器はほとんどが海外対応です。一方で「100V」とだけ書かれている場合は、変圧器が必要です。
電圧が合わないとどうなる?
対応していない家電をベトナムのコンセントに挿すと、回路が焼け、最悪発煙したりホテルのブレーカーを落とす場合もあります。旅行中に大切な家電を失わないように、必ず確認してから使いましょう。
ベトナム旅行に必要な変圧器|選び方と注意点
ベトナムで日本の家電を安全に使うためには、変圧器が欠かせません。旅行用には小型・軽量なものを選び、家電の消費電力に合ったものを用意するのがポイントです。
小型で軽量の旅行用変圧器がおすすめ
旅行中は荷物を少なくしたいものです。大型の据え置き型変圧器もありますが、これは大型家電向けで旅行には不向きです。ドライヤーやシェーバー、美顔器などに使える、手のひらサイズのコンパクトな変圧器ならバッグにも収まりやすく便利です。
対応できる消費電力を確認する
変圧器には対応できる消費電力(W数)が決まっています。ドライヤーなどは1,000W以上になる場合があるため、定格容量をよく確認して購入することが重要です。定格を超えて使用すると、変圧器自体が熱くなり危険です。
変圧器を使わないと起きるトラブル
変圧器を使わずに日本の家電をベトナムのコンセントに挿すと、内部回路が焼け焦げて使えなくなります。特に高出力の家電では発煙や発火の恐れもあるため、変圧器か海外対応家電を必ず用意しましょう。
ベトナムのコンセントとプラグの種類
ベトナムのコンセントやプラグは、日本と異なる形状がいくつかあります。知らずに現地へ行くと戸惑うことが多いので、事前にチェックしておくと安心です。
ベトナムのコンセントの形状
ベトナムでは「Cタイプ」「SEタイプ」「BFタイプ」のコンセントが主流です。Cタイプ・SEタイプは丸穴の2本足、BFタイプは3つ穴のアース付きです。ホテルやカフェによっては、複数の形状に対応したマルチタイプのコンセントが設置されている場合もあります。
日本のプラグは使える?
ベトナムでは、日本の「Aタイプ」プラグもそのまま挿せることが多いです。しかし、CタイプやSEタイプの丸穴では、少し力を入れて押し込まないと入らないこともあり、接触が悪くなるケースもあります。
無理に挿し込むと起こるリスク
無理に挿し込むと、プラグの金属部分が変形したり、コンセントが壊れてしまう可能性があります。現地のホテルで「コンセントが壊れて弁償した」という旅行者の話もあるため、無理せず変換プラグを用意しておくと安心です。
ベトナムで変換プラグは必要?持っておくべき理由
ベトナム旅行では、日本のプラグがそのまま使えることもありますが、変換プラグを持参しておくと安心です。特に現地のコンセントの状態や形状は場所によってまちまちなので、備えておく価値があります。
変換プラグの役割とメリット
変換プラグは、日本の「Aタイプ」プラグを、ベトナムの「Cタイプ」や「BFタイプ」に変換してくれる便利なアイテムです。現地のホテルやカフェでは、丸穴のコンセントしかないこともあり、その場合は日本のプラグがうまく刺さらずにぐらついてしまいます。変換プラグを使えば、しっかりと奥まで差し込めて、接触不良も防げます。
おすすめは全世界対応のマルチプラグ
旅行好きの方には、全世界対応の「マルチプラグ」がおすすめです。CタイプやBFタイプはもちろん、欧米や中東など世界中のコンセントに対応できるので、ベトナム以外の旅行先でも重宝します。価格も2,000円程度から手に入り、軽量でコンパクトなので、バッグに一つ入れておくと便利です。
ベトナムで延長コンセントを購入する方法
ホテルの部屋によっては、コンセントの数が少なかったり、ベッドやデスクから遠くて不便なことがあります。そんな時に便利なのが、延長コンセントです。現地でも手軽に購入できるので、滞在中に調達するのもおすすめです。
現地のコンビニやスーパーで購入可能
ベトナムの主要都市では、コンビニやスーパー、マーケットで簡単に延長コンセントを見つけることができます。実際、筆者がホーチミンのコンビニで購入した際は、レジのすぐ近くに陳列されていました。品揃えも豊富で、2メートルから5メートルまでの長さが選べます。
おすすめの長さや価格の目安
価格はおおよそ400〜600円程度と手頃です。短いものよりも、できるだけ長い5メートルのタイプを選ぶと、どの部屋でも余裕をもって使えます。現地調達できるとはいえ、到着してすぐに使いたい場合は日本から持参しておくのも良いでしょう。
ベトナムのホテルでコンセントや変圧器は借りられる?
「ホテルで借りられるなら持っていかなくてもいいのでは?」と思う人もいるでしょう。実際のところ、ホテルによって対応が異なるため、事前の確認と準備が必要です。
高級ホテルと中級以下での違い
4つ星や5つ星クラスの高級ホテルでは、延長コンセントはフロントに頼めば貸してもらえるケースがあります。ただし、変圧器は用意していないところが多く、持参が基本です。一方で、3つ星以下のホテルやゲストハウスでは、延長コンセントも変圧器も備え付けがない場合がほとんどです。
借りられない場合に備える
ホテルの貸し出しは数に限りがあり、他の宿泊者に先に借りられてしまうこともあります。特に繁忙期には「全て貸出中」というケースもあるため、変圧器や延長コンセント、変換プラグは自分で用意しておくのがベストです。
ベトナムの電気事情まとめ
ベトナムの電気事情は、日本とは大きく異なります。電圧は220〜240Vと高く、コンセントやプラグの形状も多様です。日本の家電を持参する場合は、対応電圧の確認や変圧器、変換プラグの準備が欠かせません。
旅行者の中には「何も用意せずに行ったら、コンセントに挿せなかった」「ドライヤーが壊れて困った」という失敗談も少なくありません。一方で、準備さえしておけば、ベトナムでも普段通りに家電を使いながら快適に過ごすことができます。
延長コンセントは現地のコンビニやスーパーで手軽に購入できますし、ホテルによっては貸し出しも可能です。しかし、数が足りない場合や貸し出しがない施設もあるため、可能であれば日本から持参するのが安心です。
しっかりと準備しておけば、ベトナム滞在中もスマホの充電やヘアセット、カメラの使用などがスムーズにでき、余計なトラブルを避けられます。ぜひこの記事を参考に、安心してベトナム旅行を楽しんでください。
ベトナムの電気事情に関するよくある質問
ベトナム旅行に出発する前に、多くの方が疑問に感じるポイントをQ&A形式でまとめました。ここで解消して、安心して準備を進めてください。
Q1. ベトナムのホテルに泊まる場合、変圧器は必ず必要ですか?
A. 持参した家電が「100V専用」の場合は必要です。最近のスマホやノートPCは「100〜240V対応」が多いので不要ですが、ドライヤーや美顔器などは注意が必要です。ホテルで変圧器を借りられる場合もありますが、数に限りがあるため持参が安心です。
Q2. ベトナムで日本のプラグはそのまま使えますか?
A. 多くのホテルやカフェでは日本の「Aタイプ」プラグがそのまま使えるコンセントが備わっています。ただし、差し込みが緩い場合や、丸穴のCタイプしかない場合もあるので、変換プラグがあると安心です。
Q3. ベトナムで延長コンセントはどこで買えますか?
A. ホーチミンやハノイなどの都市部では、コンビニやスーパー、マーケットで簡単に購入できます。長さは2〜5m程度、価格は400〜600円ほどです。
Q4. 変換プラグはベトナム現地で購入できますか?
A. バックパッカー街や一部の雑貨店で販売されていますが、日本ほど種類が豊富ではありません。品質に不安がある場合もあるので、日本で購入しておくのがおすすめです。
Q5. ベトナムで購入した家電を日本で使えますか?
A. ベトナムの家電は220〜240V仕様のものがほとんどで、そのまま日本の100V電源では使えません。日本で使うには、変圧器と変換プラグが必要です。