ベトナムではバイクもタクシーに!?バイクタクシーの上手な乗り方
ベトナムの街を歩いていると街角で止めたバイク(オートバイ)の上で談笑しているおじさんのグループを見かけることがあります。そのおじさんたちは観光客に声をかけたりしていて怪しい雰囲気ですが、この人たち実はタクシーの運転手なんです。
タクシーといっても車ではなく、バイクをタクシーにして人を目的地まで送り届ける、バイクタクシーです。ベトナム語でバイクタクシーは「セーオム(xe om)」と呼ばれ、「抱きつく乗り物」という意味があります(=2人乗り)。乗りこなせばとても便利なバイクタクシーですが、個人ビジネスが多いため、値段交渉を自分でしなければならないなど、乗るまでの手順が難しいのが難点でもあります。
しかし、近距離ならば圧倒的に車のタクシーよりも安く、何よりも速いので、うまく使いこなしたい乗り物です。ここでは上手にバイクタクシーに乗る手順をご案内します。
バイクタクシーの利用方法その1.愛想の良さそうな運転手に声をかける
まずはドライバー選びから。車のタクシーを止める時と同じように運転手に声をかけると止まってくれます。様々な運転手がグループで談笑している場合は、できるだけ明るく人当たりの良さそうな人に声をかけるようにしましょう。
陰鬱そうで意地悪な雰囲気の運転手さんも時にはいます。完全個人ビジネスのバイクタクシーは、運転手を100%信頼しなければならないので、不安要素は取り除いておいた方がいいでしょう。
バイクタクシーの利用方法その2:行き先を伝えて値段交渉を
ドライバーを選んで声をかけたら、行き先を伝えて値段交渉に入ります。ポイントは、ドライバーが値段を提示する前に、こちらから値段を提示するようにしましょう。相手に提示されてしまうと、旅行者は下げることが難しくなるからです。
目安としてはバイクで1~5分くらいの距離で20,000ドン〜30,000ドンほどです。運転手は距離で言ってくることもありますが、具体的な距離は観光客には分かり得ないので、行先を告げて、自分で相場を提示するとスムーズに交渉することができます。
値段交渉が終了してもお代は払わなくて大丈夫です。必ず目的地に着いてから払ってください。事前に払ってしまうと、目的地に到着したあとに「まだもらっていない」と言ってくる輩もいます。運転手を信用したいところですが、あくまで慎重に。
バイクタクシーの利用方法その3:ヘルメットをかぶってバイクに乗る
値段交渉が無事終わると、いよいよバイクの後ろの席に乗せてもらいます。この際、必ずヘルメットを受け取りましょう。必ず運転手は自分用以外に予備のヘルメットを持っていますが、ごく稀に持っていない人もいます。そのような場合は、危険ですのでどんなにいい値段でも別の運転手を探しましょう。
ヘルメットをつけてバイクに乗り、前にいる運転手の腰や肩、もしくは後ろ下部に取り付けてある手すりをしっかり持ちましょう。運転手の肩や腰を持つと、周りから見ると抱きついているように見えます。だから、バイクタクシーはベトナム語で「セーオム;抱きつく乗り物」と呼ばれるのです。ただし中には手を握ってきたりとセクハラまがいのことをする運転手もいるようなので、女性は注意を。
バイクタクシーの利用方法その4:目的地に着いたらお代を払う
目的地に無事到着したら、交渉で合意した値段を払いましょう。この時運転手がチップなど何らかの理由をつけて多く請求してくる場合がありますが、無視してかまいません。
また、高額紙幣を持っていない場合もあり、「お釣りがない」と言われることもしばしば。できるだけピッタリの額をもつようにすると、ぼったくり被害にあいにくくなります。
ルールを知って安全・快適にバイクタクシーを利用しよう
以上がベトナムでバイクタクシーに乗る際の手順です。ローカルな運転手なので、観光案内峰には載っていないような情報を教えてくれることもあります。信用しすぎるのは危険ですが、現地の人との交流だと思ってお話を聞きがてら利用するのも旅の醍醐味でしょう。ベトナムはバイクの交通量が非常に多い国です。歩いて見る景色とは違った風景を、バイクの上から楽しんでください。