ベトナム南部チャウドックの観光エリア情報をすべて網羅!
ベトナム南部メコンデルタ地方の奥地にある「チャウドック」。ホーチミンからバスで行ける観光地で、仏教の聖地サム山やイスラム民族の村があることで知られています。そこで、今回はベトナムのチャウドックの観光エリア情報をすべて網羅してご紹介します。
ベトナム南部チャウドック。まずは場所を確認
チャウドックはベトナム南部メコンデルタ地方にあるアンザン省の港湾都市となります。人口は15万人程度で、メコンデルタ地方の中でも奥地にあり、カンボジアとの国境に接しています。
地図で確認
ホーチミンからバスでチャウドックへ
チャウドックは周辺に空港はありませんので、基本はホーチミン市内からバスで行くことになります。ホーチミン市内から寝台バスに乗って、所要時間はおよそ5~6時間。近年は道路が整備されてきているので、徐々に移動時間が短くなっている傾向にあります。
寝台バスは現地の大手バス会社が毎日運行していて、ホーチミン市内の旅行会社、ツアーデスクでチケット手配をすることができます。意外と快適ですし、数回の休憩があるのでそれほど苦にはなりませんのでご安心を。
チャウドックの天気と観光のベストシーズン
旅行者がチャウドックへ観光に訪れる場合は、天気のいい日が多い乾季の時期がベストシーズンとなります。具体的には12月から5月くらいまで。これはホーチミンも同じなので、この時期であればいい天気の中で両都市観光を満喫することができます。
ちなみに雨季の時期でも最近は大丈夫ですが、ほんの10年ほど前までは川沿いの道路が冠水して、傍に住んでいる住人はボートで道を移動しなければならないほどでした。現在はそれほど水位が上がることは滅多にないようです。ただし、チャウドックの観光はすべて屋外となるので、やはりできるだけ乾季に行って天気を気にしないで町歩きを楽しんでほしいところです。
チャウドックのホテルはどうする?
ベトナムのチャウドックはメコンデルタ地方の中では外国人旅行者に人気の観光地ではありますが、それでもまだまだ旅行者のほとんどはベトナム人です。そのため、日本人旅行者が満足できる清潔なホテルは、実はチャウドックの市街地にはほとんどなく、タビスパとしておすすめできるのは2箇所のみ。
いずれもベトナム系の「ビクトリア」というホテルブランドチェーンがチャウドックの市街地とサム山にそれぞれあります。その中でもおすすめはサム山にある「ヌイサンロッジ(Nui Sam Lodge)」です。サム山の中腹にあるロッジ風のホテルで、ここから眺められる田園風景は絶景の他、標高高い場所にある屋外プールはリゾート気分満載です。
ベトナムのチャウドック観光で食べたい名物料理
●ブン・カー(Bun Ca)
ベトナムのチャウドックに来たら、観光の道中で押さえてほしい名物料理をご紹介します。こちらのブン・カーはベトナムの名物の米粉麵のブンに川魚を具にしたさっぱりとした麺料理。ベトナム名物=フォーと思っている人は、是非食べ比べしてみてください。
●ブンマム(Bun Mam)
こちらも米粉麺のブンを使った麺料理ですが、ブンカーは細麺で、ブンマムは丸い太麺であるのが特徴。また、スープの出汁はマムカーと呼ばれる魚を発行させた塩味の効いたもので、このマムカーもチャウドックの特産となります。
●牛肉の焼肉
チャウドックでは家畜として水牛も多く、その牛肉も特産となっています。食堂では炭火で焼肉を楽しむことができます。
●ラウマム(Lau Mam)
ラウマムは上記で紹介したブンマムと同じマムカーの出汁を使った鍋。具のメインは野菜となりますのでヘルシー料理としていかがでしょうか。
●ヌック・トッ・ノッ(Nuoc Thot Not)
こちらはココナッツと同じヤシ科のオウギヤシの果肉と果汁のジュースです。ホーチミン市内でも食べることができますが、どうせなら本場で食べたいところ。1杯100円程度と安いです。ちなみにオウギヤシの樹液はパームシュガーの原料として知られています。
チャウドックの特産
チャウドックの特産は上記でも紹介した「マムカー(Mam Ca)」です。メコンデルタでは古くからたくさんの魚を取ることができましたので、先人たちがもったいないと、保存食として発酵したのがきっかけ。
マムカーにはいろいろな種類がありますが、蒸して食べたり、ブンマムやラウマムのようなスープの出汁として使うのが一般的。ちょっと臭いがきついので、お土産には向いていないのが残念。
オウギヤシの樹液から作ったパームシュガーもチャウドックの特産となります。ベトナムのダナンやハノイといった中部以北は熱帯気候から外れてしまうので、パームシュガーをベトナムで特産に持つのは、ここチャウドック含むメコンデルタ地方のみとなります。
ちなみにホーチミン市内では、ベトナムの自然食品ブランド「YUGOC(ユーゴック)」がパームシュガーをお土産として販売しているので、旅行者はこちらをどうぞ。
チャウドック市内の移動手段
チャウドック市内の移動手段はこちらの「セーロイダップ」が観光客には試してほしいところ。ホーチミン市内で見かけるシクロとは少し違った人力車で、大人2人くらいまで1台で乗ることができます。チャウドック市内からサム山の麓のバーチュアスー廟前までが移動範囲で、それより遠くはちょっと厳しいです。
チャウドック市街地とサム山はタクシーとバイクタクシーもあり
チャウドック市場周辺とサム山のバーチュアスー廟周辺には、四輪タクシーとバイクタクシーも走っていますが、四輪タクシーは探すのがちょっと難しいので、バイクタクシーを使うのが普通となります。
チャウドックの観光地を紹介!
チャウドックの観光地は大きく分けて3つに分けることができ、それぞれ「チャウドック市場とその周辺」、「少数民族チャム族の村」、「サム山」となります。
チャウドック市場とその周辺観光
チャウドック市街地の中心地はチャウドック市場とその周辺のみとなります。見どころはチャウドック市場の見学くらいで、あとはカフェや食堂でベトナムらしい時間を過ごすことに尽きます。
チャウドック市場は屋内市場ですが、お店は外にまだはみ出していて、100を優に超えるお店が隙間なく並んでいます。旅行者向けの市場ではないため、日本人が買って喜ぶようなお土産や雑貨類はありませんが、雰囲気だけでも十分楽しむことができるはずです。
少数民族のチャム族の村観光
チャウドックはベトナム人であるキン族のほか、クメール族やチャム族といった少数民族も少数ながら暮らしています。その中でもチャム族が暮らすエリアはチャウドック市街地の川向うと近いので、ちょっとした観光地にもなっています。ちなみに主民族(ベトナム人)と少数民族が同じエリアに共存しているのは、世界的に見ても非常に珍しいこととなります。
チャム族の村への行き方はご覧のようなベトナム版フェリーで行くか、手漕ぎボートで行くかとなります。どちらもベトナムらしい時間を過ごすことができるのでおすすめです。
チャム族はベトナムの山岳及び沿岸地域に分布していますが、チャウドックに暮らすチャム族はイスラム教信仰となります。そのため、女性はスカーフをかぶって肌を隠していますし、村の中には肉類が使われないハラルを扱う食堂も多数見つけることができます。
観光としてはイスラム教のスカーフを買ったりモスクを見学するくらいとなりますが、のどかな道を歩くだけでチャウドックの田舎風情に触れることができます。
サム山の観光
チャウドック市街地からタクシーで10分から15分程度走ると見えてくるのがサム山です。ベトナム人の中では仏教の聖地として知られていて、旧正月には全国から熱心な仏教徒が参拝に押し寄せます。
旅行者の観光としては、サム山にあるバーチュアスー廟の見学がハイライト。バーチュアスーという高位の聖母を祀る寺院なので、ベトナムの中でも格式は高めとなります。
バーチュアスー廟からバイクタクシーで10分ほどサム山を登ると、山頂に到着し、そこからチャウドックののどかな田園風景を望むことができます。上記で紹介したヌイサンロッジに宿泊するのであれば、同ホテルからの眺めの方がいいのですが、それ以外の観光客はここからの風景を是非写真に収めてください。
ホーチミンから1泊2日でチャウドック観光へ行こう
ホーチミンからチャウドック観光を計画する場合は、1泊2日の旅程がおすすめ。寝台バスは1日中運行していますが、おすすめは夜の23時や24時発の夜行寝台バスに乗って、朝方にチャウドックに到着。バス車内でしっかりと寝ておきましょう。その後ホテルに荷物を置いて昼過ぎまで市街地やチャム族の村を観光。
夕方以降はバーチュアスー廟を観光し、その周辺で食事をとるといいでしょう。バーチュアスー廟周辺はたくさんのお店が並んでいて、夜はナイトマーケットのように賑わっています。翌日はチェックアウトまでホテルライフを楽しんで、その後、お昼ごろにホーチミンに向けてバスに乗り込むといいでしょう。