ベトナムで最も来場者数が多いホーチミンの「戦争証跡博物館」

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おびただしい数の犠牲者をだしたベトナム戦争。その悲惨さを今に伝えるため、ホーチミンにつくられたのが「戦争証跡博物館」です。年間の来場者数はおよそ70万人。ベトナムで最も来場者数が多い博物館であると同時に、旅行情報サイト「トリップアドバイザー」にて、“アジアで最も人気の博物館”にて2位を獲得しました。博物館内は見ていて辛くなるような展示もありますが、外国からも旅行者が多い人気の観光スポット。ここでは、その魅力をご紹介していきます。

目次

    ベトナム戦争の悲惨さを今に伝える博物館

    ベトナム国内だけでも200万人くらいの人たちが犠牲になったといわれているベトナム戦争。そんな悲惨な歴史を二度と繰りかえさないという願いを込めてつくられた施設が、ホーチミンにある「戦争証跡博物館」です。

    この博物館がオープンしたのは、ベトナム戦争が終結してからわずか数カ月後のことだったのだとか。

    戦争証跡博物館には、ベトナム戦争の遺物や写真などが展示されています。戦火を逃れれる民間人たちの姿や、ベトナムやアメリカの軍が戦闘中の様子も、ジャーナリストが撮影した写真によってうかがい知ることができます。

    目を背けたくなくようなものもたくさん。決して楽しい場所ではないですが、毎年、外国からの多くの旅行者が訪れる、ホーチミンで王道ともいえる人気の観光スポットです。

    戦争の遺物や当時の報道の様子がよく分かる

    「戦争証跡博物館」の敷地に入ってすぐのところには、たくさんの戦車や戦闘機、武器などが並んでいます。これらはすべて本物。

    建物のなかにはいると、数多くの写真や資料などが展示されています。

    このベトナム戦争の特徴のひとつとなっているのが、世界中のメディアによって、自由な報道がなされたこと。当時、世界中から数多くのフォトグラファーやジャーナリストたちが、じっさいにベトナムに足を運んで、命がけで残した記録が残されています。その一部を、この博物館では見ることができるのです。

    たとえば、アメリカ軍からの銃弾から逃れようと向こう岸へと泳ぐ母子の姿をとらえた、ピューリッツァ賞を受賞した、沢田教一さんの「安全への逃避」という有名な写真作品も展示されています。

    また、映画『地雷を踏んだらサヨウナラ』の主人公のモデルになった戦場カメラマンである一ノ瀬泰造さんの遺品のカメラの写真も。多くの日本人がその報道に関わっていたことがわかります。

    目を背けたくなるような悲惨な現実の数々

    ベトナム戦争が悲惨なものだと言われている理由は、枯れ葉剤などの化学兵器が使用されただけでなく、戦死者の数が軍人よりも民間人のほうが圧倒的に多かったこと。

    この戦争証跡博物館では、銃口を頭に突きつけられているベトナム人女性の姿や、人間の遺体をまるで物のように手づかみしているアメリカ兵の姿などをみることができます。

    日本でも有名なベトちゃんとドクちゃんの写真も展示されています。2人は枯葉剤の影響で結合双生児として生まれました。1988年、分離手術を行って無事成功。日本人執刀医のもと分離手術が行われたことで、世界から注目されました。

    ホーチミン旅行で博物館へ行くなら、まず最初に訪れるべき観光スポット

    ベトナム戦争の悲惨さを今に伝えている「戦争証跡博物館」。なかには直視することが辛いような展示もありますが、当時の様子がよく分かる展示内容となっています。ベトナムを訪れたなら、一度は足を運んでおきたい観光スポットです。日本語のパンフレットがあるのも嬉しいところ。

    お土産を売っているコーナーもあります。そこには戦争関係のものだけでなく、子どもたちが平和を願って描いた絵のポストカードなども。ぜひ、足を運んでみてください。

    観光情報

    戦争証跡博物館  Bao tang Chung tich chien tranh
    住所:28 Vo Van Tan St. Dist.3. Ho Chi Minh
    営業時間:7:30〜12:00/13:30〜17:00
    アクセス:市民劇場からタクシーで10分

    Writer/この記事を書いた人

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    古川 悠紀
    トラベルライター

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    大学卒業後、日本で販売店営業、外資(米国)メーカー勤務を経て2011年にベトナムのホーチミンに移住。トラベルライターとしてベトナムを中心に東南アジアの旅行・生活・経済の記事を請け負う。実績にAll About、阪急交通社、自著「ベトナムとビジネスをするための鉄則 55」、寄稿「トリコガイドベトナム(アルク出版)」、「複住スタイル(英和出版)」、下川裕治著/編に記事の寄稿等がある。