ホーチミンでベトナム芸術を愛でる。「美術博物館」

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ホーチミンの「美術博物館」は、美術館と博物館が融合している珍しい文化施設です。ここでは、絵画や彫刻などベトナムのさまざまなアート作品を観ることができるほか、ベトナムで過去に栄えた文明の出土品なども展示。ホーチミン市内屈指の充実したコレクション内容と評判で、ぜひ足を運んでみてほしい観光スポットです。ここでは、その魅力をご紹介していきます。

目次

    ベンタイン市場から徒歩10分

    美術博物館の外観

    「美術博物館」があるのは、ホーチミン中心に建つベンタイン市場から歩いてすぐ。ベンタイン市場を背に正面のバスターミナルを越えて、その道を進んでいくと、右手に佇んでいるクリーム色のコロニアル建築がみえます。その美しい建物が「美術博物館」です。ベンタイン市場から徒歩で約10分。市民劇場からだと徒歩20分ほど。気軽の立ち寄れるロケーションの良さも魅力の観光スポットとなっています。

    プチパリのホーチミンにある美しい洋館

    美術博物館の外観

    ホーチミンにある「美術博物館」は、美術館と博物館が融合した施設です。1987年に創設されました。もともとは1950年代に華人によって建てられた邸宅だったのですが、その後、貿易センターとして使われました。プチパリのホーチミンらしいフランス風の美しく気品漂う洋館です。

    ここでは、抽象画やモダンアートなど、さまざまな芸術作品をみることができます。建物の周囲にはブロンズ像がたくさん並び、それらはベトナム戦争のときをイメージして作られているのだそう。ただ美術館としてあるのではなく、ベトナムの歴史を物語る博物館でもあることが「美術博物館」と呼ばれている所以です。

    美術博物館の芸術品

    19世紀から現代までのベトナムとその周辺国の美術品を展示。本館には、ベトナム戦争やベトナム人の生活様式などをテーマにした絵画や彫刻などが展示されており、別館には、現代美術の作品を中心に展示されています。ホーチミン屈指のコレクションといわれている展示品の数々が見応え抜群の「美術博物館」です。

    古代オケオ文化や古代チャンパ王国の展示も

    美術博物館のフロア内

    「美術博物館」に入ると、抗仏戦争やベトナム戦争の時代のサイゴン地区(現在のホーチミン)の写真、絵画や彫像、ベトナムの伝統工芸品や生活風景などが展示されています。つまり、ベトナムの歴史などをモチーフにしたアートの数々を鑑賞できるようになっているのです。

    美術博物館の芸術品

    そのため、戦争時の女性など、激動の歴史のなかを生きるベトナム人たちの姿が力強く表現されているのが印象的な展示を多くみることができます。

    また、古代オケオ文化の美術品や、古代チャンパ王国の彫刻物なども展示されていて、まさに「美術博物館」という名前にふさわしい様相に。建物自体もひとつの美術品のような美しさで、壁や床の模様なども凝っていて見どころのひとつ。素晴らしい空間のなかでたくさんの価値ある展示品を鑑賞することができる、ホーチミンでおすすめの観光スポットとなっています。

    また、地下にはアートギャラリーもあります。

    買い物やスパの合間に最適なスポット。「美術博物館」に行こう!

    美術博物館の芸術品

    ホーチミン市内屈指のコレクションを有する「美術博物館」。ベトナムの伝統的な芸術品から現代アート、そして、古代オケオ文化や古代チャンパ王国の美術品まで、バラエティ豊かな展示が魅力。美術館や博物館が好きな人には必見の内容となっています。ベンタイン市場のすぐ近くにあるので、ふらっと立ち寄れるのも魅力です。休館日は毎週月曜日。ぜひ、足を運んでみてください。心豊かなひと時を過ごせることと思います。

    観光情報

    美術博物館 Fine Arts Museum
    住所:97A Pho Duc Chinh St. Dist.1. Ho Chi Minh
    営業時間:9:00〜17:00
    休館:月曜
    アクセス:ベンタイン市場から徒歩10分

    Writer/この記事を書いた人

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    古川 悠紀
    トラベルライター

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    大学卒業後、日本で販売店営業、外資(米国)メーカー勤務を経て2011年にベトナムのホーチミンに移住。トラベルライターとして東南アジア各国を周遊・居住し旅行生活経済の記事を請け負う。実績にAll About、阪急交通社、自著「ベトナムとビジネスをするための鉄則 55」、寄稿「トリコガイドベトナム(アルク出版)」、「複住スタイル(英和出版)」、下川裕治著/編に記事の寄稿等がある。