ダナンでホテルスパ受け放題を試した。旅行者はおすすめできない理由
ダナンの5つ星ホテルでは、「宿泊者は1日1~2回、スパ&マッサージが無料」というスパ受け放題を提供しているところがあります。日本人の中では、とりわけ女性旅行者に人気のサービスですが、実際は旅行者にはおすすめすることができません。
今回はスパ受け放題の特徴や残念なところをご紹介します。また、それと併せて記事最後には筆者がおすすめするダナン市内のホテルスパを紹介します。
ダナンのホテルスパにある「スパ受け放題」とはどんなサービス?
ダナンでおすすめのスパをネットで調べてみると、「スパ受け放題」という検索キーワードがよくひっかかるようです。このスパ受け放題とは、どんなサービスなのでしょうか。
「スパ受け放題」はダナン市内の高級ホテルが提供する無料サービス
このスパ受け放題のサービスは、主にダナンやホイアンの4~5つ星といった高級ホテルが提供するサービスとなります。サービスの内容は「宿泊者は1日1~2回のスパ及びマッサージを無料で申し込める」というものとなります。ですので、スパ受け放題とはいっても、何度も楽しめるわけではありません。
ダナン旅行でスパ受け放題を提供しているホテルはどこ?
ダナンでスパ受け放題を提供しているホテルスパは幾つかあります。まず挙げられるのがフュージョンマイア。このホテルがスパ受け放題の先駆者と言われています。他にも下記ホテルがスパ受け放題=1日1回の無料スパサービスを提供しています。
- ナマンリトリート(ノンヌオックビーチ)
- サヌバダナンホテル(市街地)
- フュージョンマイア(ミーケービーチ)
- ホリデイビーチ(ミーケービーチ)
- アルマニティホイアン(ホイアン)
ダナンのホテルで「スパ受け放題」がおすすめできない5つの理由
筆者も幾度となく取材でダナンのスパ受け放題を提供しているホテルに行きサービスを体験しましたが、結果から言うと、「スパを楽しみにしている旅行者にはおすすめしない」ということです。特に南国スパに憧れや期待を抱いている女性旅行者にはまったくおすすめしません。
以下がその理由となります。
① スパ受け放題といってもホテル宿泊料金に含まれている
まず第一に言えることは、スパ受け放題といっても、結局1日1回60分程度のマッサージです。また、このサービスを提供しているホテルは、他の同じ星付きホテルと比べても、もともとの宿泊料金は高く設定しています。つまり、スパの料金も宿泊料金にしっかりと含まれていると思うと、あまりお得感はありませんよね。
② 宿泊者全員が利用するので、1日中カオス
筆者が体験した中でも、スパ受け放題としてPRしているフュージョンマイアとナマンリトリートは、もはや受付からスパ館内が人込みで1日中カオスになっています。いうなれば土日のスーパー銭湯のよう。
しかし、それも仕方ありません。宿泊者全員が利用するため、スパのレセプションロビーは人込みで溢れていますし、マッサージルームも外部の騒音をシャットアウトできていません。5つ星ホテル&リゾートホテルのスパだから、静かで高級感な雰囲気と空間を楽しみにしている人は残念な感じになるでしょう。
③ セラピストの疲労感・おざなり感が感じられる
1日何人もの旅行者をマッサージしているので仕方ないとも言えるかもしれません。しかし、どうしてもマッサージのタッチに力が込められていなかったり、どことなくおざなりなマッサージになっている感じがするのは否めません。セラピストによっては途中でスマホを弄ったり、「もっとチップを頂戴」とせがんでくる人も少なくありません。
④ マッサージルームが狭い
これはフュージョンマイアやナマンリトリートといった5つ星ホテルであっても同様です。取材で入った瞬間にまず思ったのが「部屋が狭い」というもの。シングルルームもダブルルームも、ベッドを置いたら、もう一人歩ける程度の隙間しかありません。その代わり宿泊者全員を受け入れるため、部屋数は多いです。しかし、旅行者にとっては雰囲気もなにもあったものではありません。特に窓無しの部屋に案内されたら最悪です。
⑤ 時間はほぼ選べない
基本的にスパ受け放題を体験したい場合は事前予約制で、チェックイン時に予約するのが普通となります。しかし、すでに多くの宿泊客でスパを受けたい時間は埋まってしまっています。それもそのはずです。日中観光の邪魔にならないでスパを楽しむ時間、つまり午前中もしくは夕方にスパを受けたいと考えているのは、日本人だけではありません。そのため、「この時間にホテルに戻ってきたくない」といった中途半端な時間しか予約できない可能性がかなり高いです。
スパ受け放題=スパ無料サービスよりも、きちんとお金を払って専門のお店に行こう
スパ受け放題=スパ無料サービスは、今回ご紹介したとおり、期待していくと、ちょっと残念に思ってしまう可能性が大です。筆者が感じた1番の残念な点は、「人込み」と「部屋が狭い」の2つ。しかし、この2つの欠点は、非現実の世界で癒されたい旅行者にとっては、許容することができないのではないでしょうか。
基本的に思い出に残るような良質なスパは、専門店かホテルスパであれば相応のお金を払って、サウナやジャグジーを受けられるようなプライベート重視のところがおすすめとなります。そう考えると、スパ受け放題のサービスは旅行者の願いを叶えてくれるとはあまり思えません。
タビスパおすすめのダナン市内のホテルスパはココ!
ビーチリゾートのダナンではリゾートホテルでホテル直営の高級スパを楽しむのもベトナム旅行ならではの楽しみです。日本では体験できない非現実的な時間を大切な人と共有することができます。以下ではダナン市内で筆者がおすすめしたいホテルスパをご案内します。
1.インバランス(In Balance) / ノボテルホテル
ダナン大聖堂北部に佇むノボテルホテル。インターナショナルホテルとして世界中に店舗を持つ人気の5つ星ホテルです。ダナンではカップルが行き交うハン川沿いに建っています。インバランス(in Balance)はその上階で営業しているノボテルの直営ホテルスパ。
モダンと自然の調和をテーマにしたインバランスのフロア内の様子。壁はバンブー調で南国気分も申し分なく、単に近代的な内装とは異なります。
部屋数は全9部屋と少なく、これはすべてのお客に同じ品質のサービスを提供するため。また、VIPルームはお風呂とサウナが部屋についていて、昼夜問わず利用が可能。限定2部屋となるので予約は必須。タビスパで予約すれば、なんと無料でVIPルームの確保、およびお風呂とサウナを利用できます。
2.ナンスパ(The Nang Spa) / プルマンダナンビーチリゾート
ミーケービーチの南方には広大な敷地を有するリゾートホテル群が建つエリアがありますが、その一角に建つプルマンは、アコーホテルズの最上級ブランド。他の国・都市では近代的な内外装が印象的ですが、ダナンのプルマンは南国を強調したベトナムらしい造り。
プールサイドにある直営ホテルスパの「ナンスパ(The Nang Spa)」。広々としたレセプションを抜けると、左右に伸びる回廊と個室のスパルームがあります。ジャグジー付きのVIPルームも用意されています。さらにサウナは無料で利用可能。タビスパで予約すれば、本来は特定のパッケージコースのみ利用可能のVIPルームをどのコースでも利用することができます(当日空き室があれば)。
ナンスパでパッケージコースを楽しんだあとは、絵にかいたような南国風景に溶け込む時間はいかがでしょうか。目の前は海なので、海水浴もできますし、砂浜に設置されているソファ席で日光浴をすることもできます。
3.バンダスパ(Vanda Spa) / バンダホテル
バンダホテルは4つ星の高級ホテル。毎週末にイベントが開催されるドラゴン橋(ロン橋)の市街地側すぐ目の前に建っています。「ロン橋を見下ろせるホテルはバンダホテルだけ」というPRを当初していました。
バンダスパのレセプションロビー。バンダスパは隣国タイの雰囲気を漂わせている薄闇なムード。本格的なタイ式マッサージが体験できるのは言うまでもなく、それ以外にもボディスクラブやオートミールのボディマスクなど、自然由来の素材を使ったスパメニューが人気。
また、限定1つのジャグジーは部屋の中に設置しているのではなく、回廊に沿っているので、正面はびっくりするくらい広いです。もちろんジャグジーを利用中は他のお客が入ってくることはありません。カップルでお楽しみいただけます。
スパ受け放題ではなく贅沢な南国ホテルスパをダナン旅行者は楽しもう
ハノイやホーチミンも南国ではありますが、ホテル内の高級スパがおすすめなのは、ダナンだけ。やはりビーチリゾートというと気分も高揚しますよね。また、スパ後はリゾートホテル内のレストランやプライベートビーチを利用するのももちろん可能です。スパ受け放題は今回紹介したように、あまり旅行者の満足度は高いとは言えません。せっかくの海外リゾートライフ。是非一度は贅沢な南国昼下がりをホテルスパで満喫していってください。