シェムリアップの「バコン(ロリュオス遺跡内)」でピラミッドに登ろう!

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アンコールワットやアンコールトムよりも以前の時代に栄えた王都の跡ロリュオス遺跡群。その中心的な存在が「バコン寺院(Bakong)」です。バコンはアンコールワットのモデルにもなったともいわれている、歴史的にも非常に価値の高い遺跡です。

目次

    パブストリートからトゥクトゥクで40分

    「バコン寺院」があるのは、シェムリアップの街から南東に13kmほど離れたところ。トゥクトゥクで30分から40分ほどの道のりとなります。

    道中は一本道で、眺めの良い田舎風景が広がっているため、なかには自転車で訪れる観光客もちらほらいます。雨季の時期は大変ですが、乾季なら道中に市場やグルメやタイなどもあるので、時間に比較的余裕があり、かつ体力に自信があれば、チャレンジしてみる価値はあるかもしれません。

    ロリュオス遺跡群のひとつ「バコン寺院」とは

    「バコン寺院」は、アンコール地域に移動する前の王都だったロリュオス遺跡群のひとつ。この地域は、8世紀から9世紀にかけて栄えていて、当時は、王都ハリハラーラヤと呼ばれていました。

    その時代に創建された3つの寺院のなかでも、「バコン寺院」はもっとも規模の大きい中心的寺院。ヒンドゥー教ではじめてのピラミッド型寺院で、881年にインドラヴァルマン1世によって、ロリュオスの中心寺院として建てられたとされています。

    寺院の周囲には堀が巡らされているのが特徴的。外堀は一辺700m、内堀は東西150mで南北は120m。ピラミッド型5層の基壇のうえには、紅色砂岩造りの祠堂が一基中央にあり、ピラミッド型の最後部までは65mもあるかなり大きな建造物です。

    この寺院には、インドラヴァルマン1世とシヴァ神が合体した神「インドレシュヴァラ神」が祀られていたのだとか。

    壮大な世界観と高い歴史的価値が魅力

    この「バコン寺院」の見どころは、シェムリアップ近郊にある遺跡群のなかでも古い時代のものでありながら、壮大なスケールを感じさせるところ。アンコール遺跡によく見られるレリーフは少ないのですが、参道脇にある蛇神・ナーガの像などの原初的な荒々しさが素晴らしいと評判。

    ピラミッドの5層はそれぞれに意味が与えられているのだとか。第一層はナーガの世界、第二層はガルーダの世界、第三層は夜叉の世界、第四層は羅刹の世界、そして一番上の第五層は神の世界。そんな壮大な世界観を感じられるのも、この遺跡の魅力のひとつなのです。

    アンコールワットの原型にもなった寺院といわれていて、歴史的にも価値が高い遺跡でもあります。なんと、アンコールワットよりも250年も古いのだとか。その雰囲気もかなり違うので、その違いを感じてみるのもおすすめの楽しみ方です。

    ロリュオス遺跡群のなかでは、かなりしっかりとした遺跡。インドネシアの世界遺産であるボロブドゥール寺院の建築技術が伝わったため、高い完成度を誇っているのも特徴です。また、中央祠堂からの展望も素晴らしく、とくに夕日がきれいにみえる人気のスポットとなっているところも特筆すべきポイントといえるでしょう。

    半日から楽しめるロリュオス遺跡群の「バコン」に行こう!

    シェムリアップ郊外にある、ロリュオス遺跡群のなかでも最大規模の遺跡「バコン寺院」。アンコール遺跡群よりも歴史が古く、また壮大な世界観を感じさせてくれるところも素晴らしい。あのアンコールワットの原型にもなったといわれている遺跡だということもあり、是非ともおさえておきたい魅力的な観光スポットとなっています。ただ、段差が大きいので、ひざに不安がある人は登らないほうがいいかもしれません。

    観光情報

    バコン Bakong
    住所:Roluos. Siem Reap
    営業時間:7:30~17:30
    アクセス:パブストリートからトゥクトゥクで40分