カンボジア・シェムリアップ旅行でおすすめの予防接種

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カンボジアのシェムリアップを旅行先に決めた方は、まず間違いなくアンコールワット含めた遺跡巡りをすることでしょう。それ以外でもトンレサップ湖などアウトドア観光に精を出すはずです。屋外で肌を露出した格好で出歩けば、それだけ感染症ウイルスの病気にかかる可能性があがります。

予防接種はあくまでもウイルスを予防するものであって、旅に必ず必要となる予防接種というものはありません。けれども、日本では意識されないような病気が身近にあることもまた事実。そこで、ここではシェムリアップを旅行するさい、“できればやってほしい”おすすめの予防接種をご案内いたします。備えあれば憂いなしです。

目次

    1. 破傷風

    田舎道

    「破傷風」は、道ばたの土にいる破傷風菌が傷口から体内に侵入して感染する病気。とくに動物のフンなどで汚染された土壌は危険です。感染すると口が開きにくくなって話にくくなったりする症状からはじまって、徐々に生活に支障をきたすようになってきます。シェムリアップは都心であって舗装されていない砂利道や赤土の道路が多く、遺跡の敷地内もまた然り。そういった場所で転んで出血すると、傷口から感染します。

    破傷風に関しては子どものころに予防接種を受けている人が多いと思いますが、その持続は10年とされています。20代以上の旅行者は改めて予防接種が必要です。

    2. A型肝炎

    ベトナム料理

    「A型肝炎」は、ウィルスに汚染された食べ物や飲み物から感染する病気。カンボジアでもリスクの高い病気のひとつです。症状としては、肝臓の働きが悪くなって、発熱や倦怠感、黄疸などがあらわれてきます。もし感染してしまったら、安静にするなどの対症療法と抗ウィルス薬による治療方法がありますが、予防接種が1番の対策です。

    3.B型肝炎

    大量の注射器の写真

    「B型肝炎」は、血液や体液から感染する病気。A型とは感染ルートが異なり、現地の人との性的な接触や使用済の注射などによる輸血などで感染するといわれています。まれに重症化することもあるので注意が必要。この病気も予防接種がかなり効果的で、日本の外務省からも強く推奨されている予防接種のひとつです。

    4.腸チフス

    「腸チフス」は、チフス菌が付着した飲食物から感染する病気。潜伏期間は6〜30日くらい。主な症状は発熱で、あとは頭痛や倦怠感、食欲不振がおとずれます。治療を受けないと、1ヶ月くらい症状が続くことも。深刻化すると、腸出血や腸穿孔といった命にかかわるような合併症を引き起こします。抗生剤が有効な病気ではありますが、事前に予防接種を受けておいたほうが安心。

    5.日本脳炎

    医師と患者

    「日本脳炎」は、ウィルスを保有する蚊に刺されることで感染する危険な急性脳炎。7〜10日くらいの潜伏期間を経て、突然の発熱や頭痛、嘔吐がはじまります。そのあと、意識障害やけいれんなどが現れて、そのまま死亡するケースも。ワクチンは1〜4週間間隔で2回接種して、1年後にさらに追加接種を行うことで基礎免疫が完了。そのあとは、1回の接種で4〜5年有効な免疫が付きます。

    6.狂犬病

    病気になった犬

    「狂犬病」は速やかに適切な対処がなされなければ、確実に死に至る危険な感染症。ウィルスを保有した犬や猿、コウモリなどの哺乳類にかまれることで発症します。シェムリアップを旅行中、動物に接する機会のある人は、とくに気をつけておきたい病気。動物にかまれたら必ず医療機関で受診しましょう。狂犬病に感染したら、事前に予防接種をしていても数回にわたる追加の接種が必要となります。

    予算と相談して予防接種の種類を決めよう

    シェムリアップを旅行するさいにおすすめの予防接種をご案内しました。いずれも日本ではあまり身近ではない病気なので、できるだけ予防接種を受けてしっかりと対策しておきましょう。そうすることで、きっと貴重なシェムリアップ旅行が、さらに伸び伸びとした楽しいものになることと思います。

    Writer/この記事を書いた人

    著者の写真

    古川 悠紀
    トラベルライター

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    大学卒業後、日本で販売店営業、外資(米国)メーカー勤務を経て2011年にベトナムのホーチミンに移住。トラベルライターとして東南アジアを周遊し、旅行・生活・経済の現地情報を発信。実績にAll About、阪急交通社、自著「ベトナムとビジネスをするための鉄則 55」、寄稿「トリコガイドベトナム(アルク出版)」、「複住スタイル(英和出版)」、下川裕治著/編に記事の寄稿等がある。