荒廃したラピュタを見る!シェムリアップの「ベンメリア遺跡」

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シェムリアップには言わずと知れたアンコールワットがありますが、世界遺産は何もこれだけではなく、シェムリアップに散らばっているアンコール遺跡群すべてを指します。

ここでご案内する「ベンメリア遺跡」も世界遺産の遺跡群の1つ。現在も瓦礫として森のなかに眠っているこのミステリアスな遺跡は、取り分け日本人旅行者に人気で、まるでジブリ映画に登場するラピュタのようだと話題になっています。

目次

    パブストリートから車で2時間弱

    ベンメリア遺跡の入り口

    「ベンメリア遺跡(Beng Mealea)」があるのは、アンコールワットから東に40km、パブストリートから車で2時間弱のところに位置しています。トゥクトゥクで行くにはあまりにも遠いので、基本はツアーに参加するか、旅行会社で車をチャーターするかとなるでしょう。

    廃墟の寺院「ベンメリア遺跡」

    荒廃したベンメリア遺跡

    「ベンメリア遺跡」とは、シェムリアップ近郊にある廃墟した寺院です。アンコールワット遺跡群のひとつで、アンコールワットをつくったスリヤヴァルマン2世という国王によって建造されました。

    当時はどんな建築物だったのか想像につきない
    当時はどんな建築物だったのか想像につきない

    現在も修復されないままカンボジアの森のなかに眠っている巨大寺院で、世界遺産であるアンコールワットとも類似点が多いこともあって「東のアンコール」とも言われています。その全体像が明らかになれば、アンコール・ワットをしのぐほどの規模だと推測されています。

    大自然に囲まれたベンメリア
    大自然に囲まれたベンメリア

    この遺跡はその存在が明らかになったあとも、約30年ほども続いた内乱のあいだ、ずっと放置されていました。カンボジアにおけるポルポト派の支配が終焉を迎えて、地雷の撤去が進んだ近年、やっと人が入れるようになった観光スポットです。

    日本人観光客に大人気!まるでラピュタ城のよう!

    ラピュタ城のようでもある

    この「ベンメリア遺跡」の魅力は、なんといっても荒廃の美を漂わせているその姿。深い森のなかに埋もれた遺跡を観光していると、まるで探険でもしているかのような気分を味わうことができます。発見された当時のままの姿を楽しめるのも、この遺跡の醍醐味のひとつ。

    ベンメリアに残されたレリーフ
    ベンメリアに残されたレリーフ

    遺跡のあちらこちらが、まるで巨人にでもなぎ倒されたかのように崩れ落ちています。廃墟となった遺跡には、緑が生い茂っていて、どこか神秘的な雰囲気を醸し出していて魅力たっぷり。

    遺跡の隅々までみると、新しい発見が見つかる
    遺跡の隅々までみると、新しい発見が見つかる

    日本人の間ではジブリ映画『天空の城ラピュタ』に似ているとも。実際にモデルになったわけではないそうなのですが、ラピュタっぽい雰囲気が味わえるのは事実ということができるでしょう。

    ベンメリアのナーガ像
    ベンメリアのナーガ像

    また、このベンメリアのナーガは、保存状態が良いものが多いことでも有名です。とくに東門テラス欄干の5つ頭のナーガは、細部までその姿を確認することができます。また、ヒンドゥー教の寺院として建造されものですが、仏教のモチーフを使用した彫刻も多くみられるのも特徴です。

    遠くても行く価値が絶対ある!「ベンメリア」に行こう!

    ベンメリア遺跡から発掘された像
    ベンメリア遺跡から発掘された像

    荒廃の美が魅力的な、シェムリアップ近郊の森の中にある「ベンリメリア遺跡」。ぜひその神秘的な姿を体験してみてください。ヒンドゥー教の寺院である「コーケー遺跡」も近くにあるので、一緒に観光することもできて便利です。

    注意点としては、入場料がアンコールワットなどの共通入場券とは別になっていること。また、遺跡内は安全の確保のために足場が築かれていますが、指定されたコースからはずれると危険なので気を付けましょう。

    ベンメリア遺跡

    観光情報

    ベンメリア遺跡 Beng Mealea
    営業時間:6:00〜17:00
    アクセス:パブストリートから車で2時間

    Writer/この記事を書いた人

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    古川 悠紀
    トラベルライター

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    大学卒業後、日本で販売店営業、外資(米国)メーカー勤務を経て2011年にベトナムのホーチミンに移住。トラベルライターとしてベトナムを中心に東南アジアの旅行・生活・経済の記事を請け負う。実績にAll About、阪急交通社、自著「ベトナムとビジネスをするための鉄則 55」、寄稿「トリコガイドベトナム(アルク出版)」、「複住スタイル(英和出版)」、下川裕治著/編に記事の寄稿等がある。